【メリノボクサー】デザイナー 鈴木 緑さんにインタビュー「上質なインナーで日常を豊かにするスパイスに」


MITSUBOSHI 1887の23時間を快適にするメリノシリーズの新商品「ボクサーパンツ」。今回は、代官山スタッフの佐藤 汐里(以下:汐)が、デザインを担当したAlquarteデザイナーの鈴木 緑さまにお話しを伺ってまいりました!開発の経緯やエピソード、デザインなどを中心にメリノボクサーの魅力に迫ってまいります。

 

「Alquarte(アルクァーテ)」とは、フランス語の「 à la carte(アラカルト)」と「quartette(カルテット)」を合わせた造語。「あなたの魅力を惹きたてるランジェリー」をコンセプトに、フランス製レースや国産シルクなど上質な素材を使用したランジェリーを国内生産で1点1点、丁寧に作っているブランドです。

 

 


    はじまりは『メンズはないの?』という女性のお客様の声から


    汐:今回は素敵なボクサーパンツのデザイン、ありがとうございます!
    Alquarteはレディースがメインのブランドですが、今回はメンズをメインターゲットとした商品の提案ということで、まずは開発に至った経緯を教えていただけますか?


    鈴木:実は、女性のお客様が多い中で「メンズのボクサーパンツはないの?」というお声もいただいていたんです。ただ、メンズだとレディースにはなかった問題も多く、特に扱う素材にはこだわりがあるので、国産で上質なものとなると困難な壁がいくつもあり悩んでいました。
    そのとき、MITSUBOSHI 1887の岩田 真吾 代表に会う機会があり、そのことを相談したんです。すると「うちにいい生地があるよ。」ということで盛り上がり、話を進めていくうちに「一緒に作ってみよう」ということになりました。

    汐:なるほど。以前からご要望があった中で、今回のメリノボクサーに繋がったのですね。お買い物中にパートナーの顔が浮かぶというのは素敵だなと思いました。


    鈴木:女性のお客さまでもパートナーやご家族へのプレゼントとしてはもちろん、自分用にという方もいらっしゃいました。パートナーとお揃いのボクサーパンツとしての要望もありましたよ。


    汐:そうだったんですね。ただ、普段はレディースをメインにされていますし、鈴木さん自身も女性です。デザインをされる上でいつもと異なるご苦労も多かったのではないでしょうか?


    鈴木:そうですね。女性ものであればデザインからパターン作成まで自分で行い、すぐに自分で試着できたので直感的に作業を進めることができました。しかし、男性ものではそうすることができなかったので、岩田さんをはじめ男性の意見を聞きながら試行錯誤を繰り返しました。ここまで半年間くらい時間をかけてきたので、まず今回このようにお披露目できたことが嬉しいです。


    大人の男女に似合う、高級感と着心地を両立したデザインに

    汐:幾多の困難を乗り越えて、メリノボクサーパンツがようやく完成したのですね。シンプルなデザインにワンポイントの刺繍やステッチが可愛らしいなという印象なのですが、デザインのポイントについて教えてください。


    鈴:まず、頂いていたお客さまのご要望をもとに、「大人の男女に似合う、メリノ素材を楽しんでもらえるようなデザイン」をコンセプトとしました。上質な素材無駄のないシンプルなデザインに、ワンポイントのステッチが入ることで遊び心をプラスしています。
    実は丈感にもこだわりがあり、サイドが上がるようなパターンになっているんです。これは、履いたときに足が長く見えるよう設計しました。着用テストを繰り返しながら、短すぎず長すぎない男女ともにちょうどいい丈でスタイルアップ効果も期待できると思います。


    汐:確かに!少しサイドが上がっています。ぜひ、普段のものと履き比べてみて頂けたら嬉しいです。
    MITSUBOSHI 1887の「23時間を快適にするメリノ」シリーズには他の色もありますが、メリノボクサーはオリーブアッシュとディープブラックの2色展開なんですよね。


    鈴木:カラーは、岩田さんと話し合いオリーブアッシュとディープブラックの2色を厳選しました。どちらのカラーも大人に相応しい深みのある色合いになっており。肌とのコントラストも綺麗なので、その人自身がより魅力的に見える色になっていると思います。

    汐:見た目の魅力もそうですが、肌触りなどの機能面でもとても履きやすそうだなと感じます。


    鈴木:素材の良さをより全体で楽しんでもらいたいという思いから、デザインにおいても肌触りを追求しました。
    タグは着心地の邪魔になるのでプリントに、ゴム部分は共布でくるむ仕様にしています。また、MITSUBOSHI 1887のロゴは「貼る刺繍」を採用しているので、高級感がありながら着心地も邪魔せず、履いていただけます。


    汐:見た目から着心地まで、本当に細部にわたって工夫が施されていますね


    鈴木:これは岩田さんとの開発の中で気づいたことなのですが、男性目線と女性目線では発想や気になるところも異なり、何度もお互いの考えの違いに気づかされました。
    メンズブランドのボクサーパンツは、より男性らしいデザインが多い気がします。一方で、上質でシンプルなデザインは少ない印象があります。今回のボクサーパンツはそういったところに目を向けたかったので、良いものができて良かったなと思っています。


    汐:多方面から商品を見ることで、見た目と機能性どちらも兼ね備えたデザインに辿り着いたのですね。
    Alquarteさんは国内で生産されており、今回のボクサーも国内の縫製工場で生産をお願いしましたが、こだわりの理由を教えてください。


    鈴:海外と比べると国内の工場はものづくりへの姿勢がすばらしいと感じており、それに感動した経験があります。日本人だからこそ共有している文化や価値観が、ものづくりの姿勢にも表れていると感じました。
    例えば、ものを丁寧に扱う姿勢や見えないところへの配慮など、私たちの価値観に合った良いものを作りたいという思いから、国内生産にこだわっています。それと同時に、日本の技術が生き残るための新しい何かを常に見つけていきたいなとも思っていて、その一部として貢献できたらという気持ちでいるんです。



    縫製のプロから見ても「いい生地だね」と言ってもらえたのが嬉しかった

    汐:普段着ている服の生産過程について私自身は見ていなくても、床に直接置かれていたりとか、そういう雑に扱われているような情景は思い浮かびません。
    しかし、これが日本人のものづくりに対する価値観なのだとすれば、やはり国産への安心感というのも納得できます。

    とはいえ、今回扱っていただいたメリノ生地は繊細なので、生産も大変だったのではないでしょうか?


    鈴木:はい。今回はご無理を言って、100着限定で生産することができました。縫製工場の方には本当に感謝しています。
    とても嬉しかったのは、初めて生地を持って行ったときに職人さんが「いい生地だね」と仰ってくださったんです。「あ、縫製のプロの目線から見てもいい生地なんだ!」と嬉しくなりました。いい生地を扱うことで職人さん達のメンタルも上がり、良いモノづくりにも繋がるとも仰ってくださいました。


    汐:へぇ~、なんと嬉しい!元気をもらえますね。鈴木さん自身は扱われている中でどのように思われましたか?


    鈴木:肌触りがなめらかさらっとしていて素晴らしいと思いました。ボクサーを洗濯していくうちにも、ふわっと感のある素材に少しづつ変化していくと思うのですが、それはそれで「こなれ感」が出て魅力的な生地だなと思います。
    ウールなので変なニオイになりにくいですし、アンダーウェアに合った機能性ですよね。暑い夏や湿気の多い季節でもサラッと着ていただけると思います。


    上質なインナーで日常を豊かにするスパイスに

    汐:ありがとうございます。この夏、コロナで外出もままならないことが予想されますから、このボクサーで心地よい時間をお過ごしいただけたらなと思っているんです。


    鈴木:コロナで変化した価値観によって自身の内面も変化し、より自分にとっての心地の良さを求めている方が増えているのではないかと思うんです。
    インナーは肌に一番近い位置のものだからこそ、こだわっていただけたら快適さをすぐに実感していただけます。人には見えませんが、上質なものを付けているとメンタルをプラスにする力があると思います。
    もともとインナーにこだわりのある方はもちろん、「服は好きだけどインナーにはあまり・・」という方にもぜひ着てみていただきたいですね。
    日常を上質にするスパイスとして、「なくてもいいけど、あるといい」という心の豊かさを見つけていただけたら嬉しいです。


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